シドニーに限らず到着したらまず見つけたいのが家です。
シドニーでは日本とは違い自分で不動産に行って契約するといった事はほとんどありません。
ワーキングホリデーVISAの様に短期滞在者の方がシドニーで生活する代表例として「シェアハウス」が挙げられます。
シェアハウスとは、1件の家もしくはアパートの1室（シドニーではフラットと呼びます）を複数人でシェアして住む方法です。
シドニーに限らずオーストラリア全土でシェアハウスが数多くあります。
ここではそんなシドニーのシェアハウスについてお話します。
①シェアハウスって何？
「シェアハウス」とはいったい何をシェアしているのか？
簡単に言うとシェアハウスとは1件の家もしくはフラットをシェアしているのです。
これはシェアハウスによって多少異なりますが、キッチン・バス・トイレ・リビングなど自分の部屋以外の部分を共同で使います。
シドニーには多くのシェアハウスがありますが、一般的なシェアハウスであればこれが当たり前です。
私たちは部屋をオーナー様から借り、その他の部分は共同で使用するといったものが、シェアハウスです。
最初に簡単なシェアハウスのルールをお伝えします。
シドニーのシェアハウスでは月間で家賃を設定していることはほとんどなく、週で設定しています。週でいくらなのかが家賃の表記になりますので、十分気を付けてください。
また、補償金と呼ばれるボンドを入居の際に支払わなければなりません。
補償金は日本と同様に部屋の破損等がなかった場合は全額返金されます。
基本的なボンド計算は家賃の2週分と言われています。
入居の際には最初の家賃とボンドを支払わなければならないことを覚えていてください。
シドニーのシェアハウスには「ミニマムステイ」というルールが存在します。
これはシェアハウスによっては無いところもありますが、ほとんどシェアハウスに設定されています。
こちらは「最低滞在日数」と言う意味です。このミニマムステイの期限内ではシェアハウスから退去することが出来ません。
オーナー様の判断によりますが、ミニマムステイ期限内での退去の場合、ボンドの一部が返金されないことがあります。
こういう定義とルールがシェアハウスにはあるという事をきちんと覚えておいてください。
②借りる部屋とは？
シェアハウスに入居する際、部屋に住む契約をオーナー様と行います。
借りる際に注意して頂きたい事が、どのような部屋なのか？という事です。
大きくシェアハウスと言っても、部屋のタイプによって条件が変わってきます。
シドニーにあるシェアハウスで最も自分に合うタイプをしっかり決めて、部屋を探すことがお勧めです。
シェアハウスの部屋のタイプとは、大きく分けて３種類あります。
1．オウンルーム【own room】
オウンルームとは「1人部屋」のことです。分かりやすく言えば完全個室になります。
シェアハウス内で自室を持つことができます。
1人の時間が欲しい方や、自分のプライベート空間が欲しい方はこちらのタイプがお勧めです。
このオウンルームには自分専用のトイレやキッチン・バスルームが付いて来る部屋もあります。こちらはオウンルームでなくマスタールームと呼ばれています。
オウンルームは個室であるため、シェアハウスの中で最も高い家賃になります。
シドニーのCITYでは$250前後、シドニー郊外では$190前後が平均相場になります。
2．ルームシェア【room share】
シェアハウスという言葉で多くの方が想像されるのがルームシェアだと思います。
ルームシェアとは「2人以上で1つの部屋を共有」する部屋です。
友達同士や全く知らない人と同じ部屋で生活することになります。
一般的なルームシェアは部屋に2段ベッドが１~2台設置されており、上下いずれかのベッドが個人のスペースとして割り当てられます。
家賃がオウンルーム比べ比較的安く設定されているため、シドニーのシェアハウスの中では最も利用されている部屋のタイプになります。。
ただ、1部屋を共有しているため、同居人同士のトラブル発生が0ではないことが、シェアハウスの実情です。
自身の荷物の管理には十分に気を付けておきましょう。お金や貴重品を置きっぱなしにすることはNGです。
家賃はシドニーCITYで$180前後、シドニー郊外で$130前後が相場です。
3．リビングシェア[living share]
リビングシェアはシェアハウスによってはない場合もあります。
みんなの共有スペースである「リビング」に住むため、オーナー様のご意向により、リ美人シェアを募集いていないシェアハウスもあります。
リビングシェアもシェアハウスによって異なりますが、目隠しとして仕切りを入れている場合と何も目隠しされていない場合があります。
プライベート空間は無いに等しいと言えます。リビングシェアはみんなの共有スペースに寝ることになるので、貴重品の管理には十分に気を付けてください。
家賃は$100程度になっているので、シェアハウスでは本当に寝るだけで何も気にされない方にはいいのかも知れません。
シドニーでのシェアハウス生活は、この3つの中から自分の希望の部屋を見つけることから始まります。
③どうやって探すの？借りるの？
シドニーでシェアハウスをどの様にして借りるのか。探し方から借り方まで流れを説明しましょう。
シェアハウスによっては日本語だけで全てのやり取りを行い、借りることも可能です。
英語が話せないとシェアハウスには住めない。なんてことはありません。
ではシェアハウスの探し方から順にみていきます。
1．Webサイトからシェアハウスを探す。
基本的にシドニーでシェアハウスを探す際にはWEBを使いましょう。
ここでは代表的な2つのサイトをご紹介します。
「JAMS TV」 http://www.jams.tv/
こちらのサイトは主に日本人向けのサイトです。
シドニー内でルームメイトを募集しているシェアハウスのオーナー様が掲示板にて募集をしています。
日本人向けのサイトであるため、掲載文章はほとんどが日本語であり、日本語で連絡できるケースが多いです。
これはシドニーに住む日本人の方がシェアハウスのオーナー様となり募集をしているからです。
また、日本人に住んでほしいと思われているオーナー様が掲載しているため、日本人に対して好意的なオーナー様だと思います。
シドニーに来たばかりでまだ英語に自信がない方にはJAMS TVでのシェアハウス探しをお勧めします。
「Gum Tree」 http://www.gumtree.com.au/
JAMS TVと同様にシドニーのシェアハウスを探すことができるサイトです。
こちらは完全に英語のみのサイトになります。
掲載されているシェアハウスの募集は最大規模かと思われます。
掲載されているシェアハウス数が多いため、色んな候補を見つけることが可能です。
ほとんどのオーナー様が英語での対応になります。
シドニーに来て海外の友達を作りたい、一緒に生活してみたいと思われている方はこちらのサイトでのシェアハウス探しをお勧めします。
このような情報サイトがシドニーにはいくつかあり、そこから自分に合ったシェアハウスを見つけていきます。
WEBサイト上には基本的な情報が掲載されています。
シェアハウスの場所、住む部屋のタイプ、家賃などが記載されていますが、オーナー様が記入しているため、すべてが掲載されているとは限りません。
決められた掲載の形式がないため、掲載されている情報はシェアハウスによって差があります。
気になったシェアハウスの詳細を知るにはオーナー様に直接連絡することが一番です。
気になる点があれば連絡して確認しましょう。
2．インスペクションに行く
Webサイトにて自分の希望にあうシェアハウスを見つけたら、連絡先に連絡しましょう。
いきなり電話で契約ではありません。契約の前に「インスペクション」をしなければなりません。
インスペクションとは日本語で「下見」です。
多くの日本人滞在者の方は略して「インスペ」と呼んでいます。
この下見をしないと、契約を行う事が出来ないので、まずオーナー様とインスペクションの日程を決めましょう。
なぜ、インスペクションを行うのか。シェアハウスを借りる側としては実際に見てどのような部屋なのか、条件などの確認をすることが大事です。
シェアハウスを貸す側としては借りる側、つまりあなたがどんな人物であるのかを見ます。
明らかに部屋を汚くされそうでしたら、貸す側は嫌です。
お互いの合意があって初めて契約できますので、インスペクションには必ず行かなければなりません。
インスペクションで確認すべきことを簡単にアドバイスしておきます。
・家賃に光熱費、インターネット代は含まれるのか
シェアハウスによって変わりますので、必ず確認しましょう。
シドニーのインターネット料金は日本と比べ高いです。
インターネット料金が込みでなければプラスいくらの支払いになるのかをきちんと確認しましょう。
・キッチン、バスルームの使用方法について
共有スペースの使い方はきちんと確認しましょう。シドニーのシェアハウスでよく起きるのが同居人同士のトラブルです。
自分のものはどこに置くのか、みんなで共有して使っているものはあるのか、オーナーさんが準備してくれるものはあるのか、などきちんと確認しましょう。
・家賃の払い方について
こちらもシェアハウスによって変わります。シドニーでは銀行引き落としで家賃を支払うなんてことはほとんどないと思います。
現金、または銀行振り込みのどちらかになると思います。
1週間単位、2週間単位などシェアハウスによって変わりますので、方法と支払い期間、支払い期日をきちんと確認しましょう。
・ミニマムステイについて
冒頭でお伝えしたミニマムステイは確認しましょう。
もちろんミニマムステイを守らず退去することも可能です。
ですが、オーナー様から生活環境を借りている以上、誠実な対応を望みます。
・ボンド（補償金）金額について
入居する際には必ずボンドが発生します。
必ず金額を確認しましょう。
・シェアハウスのカギについて
これは大事なことなので必ず確認しておきましょう。
玄関のカギを持てるのかどうかは非常に重要です。
当たり前の様に感じるかと思われますが、シドニーのシェアハウスによっては玄関のカギは共有して使っている場所もあります。
シドニーでは家の合鍵を簡単に作ることが出来ません。
家の合鍵はシェアハウスのオーナー様ではなく建物のオーナーのサインが必要になります。
そのため、持っている鍵が人数分準備できずカギをシェアすることがあります。
鍵を持てるのか、持てない場合は共有方法をきちんと確認しましょう。
家に入れなくなります。
・シェアハウスのルールについて
家によってはルールがきちんと決まっているところがあります。
シドニーのシェアハウスはいろんな人が集まって生活しています。ルールがあればきちんと守らなければなりません。後から知らなかったでは済まされてないこともありますので事前に確認しましょう。
よくあるのが、友人を家に泊めることはダメ、掃除は当番制などです。
みんなでルールを守って気持ちよくシェアハウスに住みましょう。
3．シェアハウスに住む
シェアハウスのインスペクションが終わり、問題がなければオーナー様に住みたいという意思をきちんと伝えましょう。
ここですぐに契約できるかどうかはオーナー様次第です。
なぜならシドニーのシェアハウスはWEBで募集をしており、みんなが自身の都合のいい時間にインスペクションを予定しています。
人気の物件であれば問い合わせが殺到し、複数のインスペクションの予定が組まれているかもしれません。
状況次第では他のインスペクションの希望者が終わるまで待たなければならない可能性もあります。
シドニーのシェアハウスでの契約は早い者勝ちと言われていますが、オーナー様の判断によって決まるので、注意してください。
無事、契約が決まれば後はもう入居するだけです。
シェアハウスへの入居日を決め、当日に荷物をもって向かいましょう。
シェアハウスでしか出来ない体験がいっぱいありますので、存分に楽しんでください。
④シェアハウスのトラブル実情
最後にシェアハウスでよく聞くトラブルの実情をお話しします。
トラブルを起こすとせっかくのシドニーでの生活が台無しになってしまう可能性もあります。。
変なシェアハウスに住まないようきちんと見て判断してください。
1．物がなくなる
これが一番多いトラブルです。ルームシェアなど他の人とスペースを共有していると発生することがあります。
シドニーはいい人ばかりではありません。日本人を狙いよからぬことを企む人もいます。
カメラ、パソコン、財布、携帯、パスポートなどがなくなったと聞くことがあります。
シェアハウス内の貴重品の管理は自己責任ですので、十分に注意してください。
2．急に退去を求められる
ある日突然、シェアハウスから出て行ってくれと言われることがあります。
オーナー様がシェアハウスを手放すからと言った理由から、住んでいる部屋が汚いから出て行ってくれと言われることもあります。お掃除はちゃんとしましょう。
また、不動産会社の調査により違反だとされた場合、退去しなければならなくなることもあります。
オーナー様は不動産会社と契約を結んでいます。その際に「何人まで住める」という規定が存在します。この規定を超えていることが発覚した場合、不動産会社からオーナー様に退去の通知が出ます。
こうなるとそのシェアハウスには住めなくなります。
未然に防ぐため、オーナー様が不動産会社の調査が来そうなタイミングでベッドを移動させ、人数を誤魔化すということをします。
運が悪ければ、巻き込まれる可能性もあります。
いずれのケースにせよ急に明日から出て行ってほしいということはほとんどありません。
ある程度の猶予期間はありますので、その間に新しいシェアハウスを探しましょう。
トラブルに注意して快適なシドニーでのシェアハウス生活を送りましょう。